令和3年12月10日、令和4年度税制改正大綱が公表

1. 大綱では、基本的な考え方として①成長と分配の好循環の実現②経済社会の構造変化を踏まえた税制の見直し③国際課税制度の見直し④円滑・適正な納税のための環境整備の4つを柱に今回の税制改正が取りまとめられています。
2. 脱炭素社会の実現や人口減少時代の負担のあり方など中長期の重要課題にどう対応するかという検討は軒並み先送りされました。
3. 所得や資産に対する課税のあり方も議論しない限り、確かな分配戦略（増税）は描けない。
   中間層の資産形成や「貯蓄から投資」への流れを妨げるのは好ましくないです。

●当初、令和4年度税制では「相続税・贈与税の一体化」や「金融所得課税の見直し」などが改正されると一部報道もあったものの抜本的改革には手をつけずに終わりました。
また「オミクロン型」拡大による、国内景気の下押しへの危機感からの見送り・先送りの背景や、世論を見据えての賃上げ税制の見直しや住宅ローン減税など政権主導の施策の他、既存の制度の見直し・修正にとどまり、小粒な税制改正になりました。
しかし、今回の令和4年度税制改正の知識をどう「活用」するかは納税者である我々に一任されています。最大限に「活用」すべく、ポイントを押さえた解説を致します。